2014年01月05日

気の緩み

がっちりと冷え込んだ朝。

寝坊した園主がその冷え込みを思い知らされたのは、鶏達の飲み水の凍りっぷりよりも、しばれて縦に割れてしまっている大量の卵を目の当たりにした時だった。

鶏達は、まだ真っ暗な朝4時に点灯する鶏舎の中で、止まり木からぽとりぽとりと飛び降り、餌を食べ、ガチガチに凍ってしまった飲み水を飲むことを諦め、腹の中から押し出されてくる命を産むために狭くて安心できる産卵箱に入り、その時を待つのである。
親鶏の体温40℃とほぼ同じ温もりの新しい命は、コロコロと産卵箱から転がり出て、激しく冷え込んだ空気にさらされ熱を奪われていく。


がっちりと冷え込んだ冬の初めに少し落ちた産卵率が、何故か正月前に回復したことに気が緩んだ園主は、その気の緩みを自然から指摘され、何の言い訳も出来ずひれ伏すしかないのである。

人間にとって良いことも悪いことも自然は全てを受け入れる。
人間はその結果を受けとるということを身をもって感じた園主なのであった。
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